前回、瓦塀の話をしたのか、小早川隆景の話だったのかわからないようなblogでしたが、今回は、写真入りで進捗状況をば。
壁となるブロックは、150厚。
鉄筋をのぞかせていますが、のぞかせているのにも長さにも意味があります。
長年ブロック塀工事をまるごと受けてきました。
ブロックにはブロックの、瓦には瓦の、塗には塗の、プロに頼むのは当たり前ですが、意外にも左官の方が独自の方法で全部やる事が多いようです。それはそれでいいのでしょうが。
ブロックの施工にも瓦の施工にも耐震・耐風が求められているので、両方の工事に携わってきたのは強みです。

家の土台を止めるのと同様に、アンカーを入れて、天場のブロックを乗せていきます。
ブロック職人は、あくまでもブロック専門の職人さんで、いつも無茶苦茶気を使ってもらってます。
これが結構手間なのですが、誤差1ミリ以内で仕上げていれば、瓦を葺くのが楽なのです。実際には1ミリの誤差もありません。

瓦を葺くための垂木。この高さも瓦の勾配等に関係してくるので、指定しています。
アンカーボルトの位置も重要。
瓦塀は職人泣かせ・・・泣かせているのは私????

瓦割して軒瓦を乗せていきます。

棟の施工時に芯になる木を取り付けます。
瓦屋としては、瓦塀といえども耐震工事。

意外に見落としがちなのが、巴。
巴の背中から線がでていますが、これが無いと地震の時に動くことがあります。
無い方が綺麗だし、鬼に押さえられているのでうごきゃ~せんわ!という職人もいますが、あくまで耐震。
(実際、芸予地震の時に巴が動いたり取れたりしているのを何度も見ました)

で、この巴・・・左巻きの三つ巴。
(巴の先の尖っている向きで、左巻き右巻きが決まります)
小早川家の家紋です。
実は、巴が残っていたので、せっかくなので使わせていただきました。
ちなみに、軒瓦の万十(丸)の部分に家紋を入れる事ができますし、鬼の鏡の部分(この鬼は既製品なので、小槌が入ってます)にも入れる事が出来ます。
特注なので、金額がアップするのと納期が一か月くらいかかります。
さて・・・・いまから、仕上がりが楽しみです。
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